黒高麗塩笥茶碗(2) 李朝時代後期

価格 2万円(税込)
口径8,7~9,0㎝ 胴径12,0㎝ 高台径5,2㎝ 高さ8,3㎝ 重さ365g。姿形が良く内外共に飴釉が掛けられ部分部分により発色が異なり景を成しています。内部には輪積みの痕が見られ見込み部,鏡部と落ち込み、目跡痕も4個あります。土見せ部を見ると釉の下には細かい条線が廻り器面調整されていることが解かります。胴最下部と低い高台部の境には太く浅い帯状沈線文が廻り両部を画しており、高台部の作りも竹節高台で三日月高台に成形されています。高台内は箆調整され兜巾は見られません。畳付き部には白い小石が少量付着していますが、貝殻を砕いたものかも知れません。大きさもお抹茶茶碗に手頃な大きさです。塩笥は厨房の調味料を入れる小壺として生まれたもので、口縁は捻り返しがあり胴が大きく張って口が小さいと云う茶碗には不向きなものが殆んどですが、稀に本品のように口径が大きいものがあり、形状から冬にお茶が冷めにくいと重宝され数寄者によって見立てられ茶碗として悦ばれた言うことです。口縁部から肩部に欠けて薄いニューがあり内側にも抜けていますが最近まで気が付きませんでした。ルーペで見ないと解からないようなニューですので使用には障りはありません。北朝鮮の会寧.明川辺りの産でしょうか。