(群馬県)藤原漆絵大盆 江戸時代
価格 8万円(税込)
径49.7~51.5㎝ 高さ3.0~5.4㎝ 重さ1100g。群馬県利根郡水上村大字藤原に産する盆で、主に手前使いに作られ「商品として広く流通しなかったのでその地域周辺に残っているだけ」という話を聞いたことがあります。藤原盆の魅力は何と言っても鑿痕や杢目の美しさにあります。本品は波をうったような縮れた杢目がありますので橡(栃)材かと思います。栃は柿と同様に細胞の並び方が特殊でリップルマークと呼ばれる漣状の木目が出る特徴がありますが、この縮れた杢目が綺麗です。表面には42弁の菊花文が鑿で削り出されており.朱漆で竹の絵が描かれていますが、昔は冬になると会津から漆職人が来ていたと言う話が伝わっていますので、或いはそういう職人の手掛けたものかも知れません。買出し屋氏が買い出して来たままの状態で手を加えておりませんが、鑿目の美しさ.手取りの軽さなど藤原盆の特色をよく備えた盆です。経年変化により縁部に小欠け.使用痕などがありますし、大きさ故に歪みも有りますが許容範囲として捉えてください。近年はこれだけの大きさの盆は滅多に出てくるものではありません。