藍九谷鎬手牡丹花尾長鳥図皿 江戸時代前期
価格 5万円 (税込)
口径14,7㎝ 高台径9,5㎝ 高さ2,9㎝。口縁部は輪花形で見込み部の染付帯線まで48本の鎬を入れています。鎬は単線で入れ凹部を作っている所と複線を入れて凸部を作り出している所があり手が込んでいます。見込み部の絵は牡丹の古木に尾長鳥が止まり開花した牡丹花の蜜を吸っています。絵画的に観ても中々のものと思いますが、口縁部を輪花形にし加えて鎬を入れて態々縁部を薄く作り傷つき易くしているのが不思議です。柿右衛門の白磁猪口の中にも同様な手法のものがありますが、江戸時代前期~中期の富裕層の人達は器がキズつくことを気にしていなかったのでしょうか。本品も大き目なホツと沢山の小ホツがありますが、絵を眺めているとホツが気になります。裏側は胴下部に1本と高台部の境に2本,高台内に1本の染付円線が廻るだけです。高台部は内傾し畳付き部は無釉です。窯印は二重角線の中に「福」の字がありますが、この窯印は上手の藍九谷を焼いていた長吉谷窯から出土する陶片に見られる窯印です。伊20-70