藍柿右衛門芋葉図皿 江戸時代前期
価格 5万円 (税込)
口径14,7㎝ 高台径8,7㎝ 高さ2,6㎝。口縁部文様帯と見込み部文様は二重円線で画されています。口縁部文様は花弁文の様な特殊(特徴的)なものが15個で一周し、見込み部には芋葉図が描かれていますが、共に呉須に濃淡を付けて描かれ、白磁部分は柿右衛門の白さが良く出ています。見込み部に大きく,花弁部に小さく釉が剥離した部分があります。裏側は胴部と高台部の境,高台内にそれぞれ1本の染付線が廻るだけで、高台部は内傾しています。染付で「嘉」の文字が書かれていますが、焼成時のキズでしょう。柿右衛門古窯から二重角線の中に「嘉」の字のあるものが出土しているので、恐らく藍柿右衛門手の古いものと思われます。本品と同様の絵柄で高台内の文字も同じで、絵に金彩と赤を加えたものが「柴田コレクション(Ⅶ)」の図版番号196に掲載されており、1655~70年代のものとして紹介されています。本品も裏文様が2本の染付円線だけで古い様相を呈しており明暦~寛文期のものと考えています。初期の柿右衛門の参考資料になると思考します。伊20-68