木彫墨壺（２） 江戸時代
価格 １万円（税込）
全長１６.２㎝ 重さ１００ｇ。黒々としておりますので時代を感じますが、滑車を廻す金具と軽子がありません。先端部を左に向けますと全体が水鳥のような形に見えますが、不思議なことに滑車を廻す金具の孔は反対側には抜けておりません。手前の孔に比して反対側の穴径は細く半分程しかありません。試しに楊枝を挿し込みましたら反対側の小穴は４.５㎜程しか空いていませんでした。滑車には金具通しの孔を中心に径０.９㎝の孔が４個開いており、糸巻き部分は幅０.４㎝に刳り貫かれてい手間と技術のいる仕事と感心しました。４０年程前に師匠が「昔の大工は自分自身で使い易い形に工夫したり、趣向を凝らしたりして手作りしたので、腕の良い大工の墨壺は良いものが多い」と言う意味の話をしていたことを思い出しました。
