初期伊万里破片(5) 3点 初源伊万里? 江戸時代初期
価格 8000円(税込)
3点すべて高台部の写真です。前列右は高台径6.5㎝で断面の胎土を見ると茶褐色で陶器に近いと思いますが、内側外側に白釉を掛け、外側には薄い呉須で蔦文を描いています。更に胴最下部に1本の染付線を廻し.高台部には2本の染付線を廻し、且つ高台内部を深く削り込み釉を掛けており、胎土を除くと初期伊万里の特徴を備えています。唐津焼から初期伊万里への移行期の所謂「草創期伊万里」なのでしょうか。前列右の小碗の高台径は4.5㎝で胎土は灰褐色で内外ともに釉が掛けられ、染付の文様が施されていますのでこれも「草創期伊万里」なのでしょうか。後列の鉢若しくは皿は見込み部に呉須で「福」の字が書かれ、内側と外側高台部までは釉が掛けられ.外側には染付の流れが見られガラス質かしています。高台径は7.7~8.3㎝で高台部の内側と高台内部には銹釉が塗られています。見込み部に書かれている「福」の字には枠がなく福の文字だけですが、独特の字体で参考になると思います。3点とも国指定史跡の泉山磁石場の陶石ではないので、元和2年(1616)に朝鮮人陶工・李参平により発見され日本で初めての磁器が誕生する以前のものではないのでしょうか。