鍔(63)鉄地あおり形山水図象嵌大鍔 江戸時代

価格 5万円(税込)
径7,8x8,4㎝ 中心厚0,3㎝ 重さ160g。両櫃孔あるも小柄櫃孔は銅で埋められています。海だろうか大河だろうか立ち止まる旅人二人。干し網や松があるので海かも知れない。たなびく雲,山々,松や干し網,大地には布目金象嵌が施され痕跡が残っています。表文様は耳部を経て裏文様に続いており、裏文様は雲,遠山,干し網,小舟で荷物を運ぶ人物などが布目金象嵌で表現されています。人物の顔と帯,干し網の先端,舟こぐ人物の持つ竿に金と銀を効果的に使っていて細かい所まで鍔師の意図が感じられますので、表面に配された老人と供の二人は単なる旅人ではなく「奥の細道」を行く芭蕉と供の曾良ではないかと想像しています。鍔にも詩情があって想像しながら眺めていると単なる鍔ではなく一幅の絵を観ている様で楽しいものですね。