舞楽面 (新鳥蘇) 室町~桃山時代
価格 4万円(税込)
縦25,0㎝ 横20,8㎝ 高さ10,8㎝(鼻まで)。材質は解らないが良く見掛ける桐製ではなく重さも480gと重い。髪の毛は黒漆,顔の下地は黒色で肌色を塗り眉毛や髭は黒褐色,口には赤漆を塗っている。両頬の黒褐色の大丸の中に小さい黒丸が9ヶ描かれているが笑窪を表現しているのだろうか。左側面がイタミ補修してある。内面には布を貼り黒漆を塗っており、10,5x2,7㎝の貼紙は殆ど千切れているが「蘇」の字は読み取れる。コレクター氏からの譲り受け品で30年ほど以前に購入したものだそうです。平安時代後期の作で国の重要文化財 「 舞楽面 新鳥蘇 春日大社蔵 21,3㎝」 に似ている。重要文化財の舞楽面は舞楽面としては珍しく鼻が低くピエロ風に笑い、突き出たおデコとやや皮膚が突っ張った様な面貌は異国風で、眉と目尻を下げ明るい笑顔で肌色、両頬には朱の濃淡を重ねた丸の中に黒点七つを描いている。平安時代に舞楽は完全にわが国に定着、舞楽面の作風は奈良,平安,鎌倉以後と古い面を典型としながらも、それぞれの時代の特色を反映して作られており、本品は舞楽が衰えた室町時代以降から桃山時代頃にかけて作られたものではないかと思う。