◎礼賓三島茶碗 李朝時代初期(15世紀) 珍品
価格 40万円(税込)
口径17.7~17.8㎝ 高台径5.8~6.0㎝ 高さ9.0~9.5㎝ 重さ549g。三島茶碗の中で最も尊重されるのが礼賓三島手茶碗で、鉄分が多い素地に印や箆・櫛で文様を付け、白土の化粧土を塗った後、削り又は拭き取り仕上げをし、長石釉や木灰釉を掛けて焼成した白象嵌の陶器で、李朝初期の15世紀に作られ官用品として上納されたもので三島茶碗の中でも優れた作品が多く、見込み部に礼賓寺.内贍寺.内資寺.長興庫.仁寿府.内膳.司膳ほかの官司銘が刻まれており、器の素地自体も薄く三島文様が端整且つ細やかで高台脇まで象嵌がされています。本品は口縁部が大きく外反する碗成形で腰は丸く膨らみ、口縁部から弧を描くように長くニューが見られます(●を貼った辺りまででしょうか)が、水を一晩入れて様子を見ましたが水漏れはありませんでした。見込み部には判読出来ませんが四文字が見られます。礼賓三島は白釉象嵌で文字のある三島手は、その文字がどのようであれ礼賓三島と呼ぶと言われていますので本品も礼賓三島茶碗としました。高台部を除き小さな象嵌文様(小さな花丸文・丸文・蓮弁文)で器面が埋め尽くされいますが、隙間の狭いものの方がより引き締まった印象を受けますし、光沢がない分.茶碗に奥行きと深みが感じられます。口縁部外側を一周する文様は良く見掛ける文様ですので当時の流行りの文様と思いますが名称が解かりません。千利休―千道安―徳川家康―尾張徳川家初代義直へと伝来されたと言われている徳川美術館所蔵の「三島茶碗 銘 三島桶」にも同様の文様が見られます。用心桐箱入り。包んである布は一部が裂けています茶10-1