木彫墨壺(10) 江戸時代
価格 35000円(税込)
全長13.8㎝ 重さ105g。欅製で黒々とした「トロトロ」の味のある時代もので所々に赤みが出ています。壺(池)は数少ない円形に作られ焼物の壺のようです。滑車は金具が外れているので取り外し自由で、これが幸いして滑車の構造が解かります。滑車の片側は六角形に彫り込まれ、各側面は外側に向かって斜めに削られ.為に六角形と縁部との間に三角形が6個作り出されています。また、六角形の中央部に径1.4㎝の方形の刳り貫きがあり強く押すとスッポリと抜けますので、滑車の構造が理解出来ます。これによると糸巻き部分は手の込んだ刳り貫きで作られていることが解かります。私は本品の孔の部分に綿を詰め.小さな剣山を入れて菊や黄色い小花を活けて座辺に飾って楽しんでいました。40年も前のことで骨董品を日常生活の中に取り入れていましたが、当時の方が生活に精神的なゆとりがあったように感じる昨今です。