遼三彩扁壺 11世紀
価格 30万円(税込)
15,2x9,5㎝ 総高21,0㎝ 底部6,6x9,5㎝ 重さ855g 容量900cc。中国の東北部に建国した遊牧民族である契丹族の遼で焼造された三彩陶器です。単色の緑釉陶と褐釉陶は既に10世紀に焼造していたようですが、三彩が焼造されたのは11世紀中頃以降で、唐三彩の影響を強く受け赤い土に化粧土をかけ、低温釉の三彩をほどこした焼き物が数多く作られています。本品は緑.褐色.青.白.黄の五彩を用い胴部両面にそれぞれ4人の人物を陽刻していますが、衣服.髪形.持物などから生活の一端が解るような気もします。黄色の地色が印象的ですがボタン状の突起もまた印象的に配されています。上部に径3,8㎝の注口があり栓も付いています。また上部の突起に2孔があるので紐を通して用いたのでしょう。遊牧民である契丹人にとっては水や酒を入れて使用する皮袋を模した本品のような形の壺は必需品だったと思います。その他8-10