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秀衡椀その後(師匠に報告しました)

2015/08/14

20数年前に骨董の師匠である安岡先生との間で、何時の日にか「埦.椀.碗」展を計画実行したいという楽しく夢のある話に花を咲かせておりました。古民芸の大好きな安岡先生が秀衡椀など木製の椀を.伊万里の好きな私が磁器の碗を.そして縄文時代から江戸時代初期までの土製の埦を加えた「埦.椀.碗」を取り上げて人々との関わりについて考えてみようという話でした。私が秀衡椀を購入したのは骨董屋になって暫らくしてからのことでしたが、弟子の私が師匠より先に秀衡椀を手に入れたと言うことを知らせるこもも出来ず内緒にしていましたので、私が持っていることを安岡先生はご存じありませんでした。先生がお亡くなりになる1年程前にお宅にお邪魔した際に「やっと秀衡椀が手に入ったよ」と嬉しそうに秀衡椀を見せてくださいましたが、その際にも持っているということは話しませんでした。師匠が秀衡椀を入手したことを知り、私の所有していた秀衡椀はお客さんに買って頂きました。私と安岡先生との関係は私の仕事の上で先生と役人.趣味の世界ではコレクター同志.骨董の師匠と弟子の関係で、骨董屋とコレクターという関係はありませんでした。こういう微妙な関係は二人の間では暗黙の了解が出来上がっていました。私が今回再び室町時代の秀衡椀を入手しましたので、グーグルで秀衡椀を検索しましたら師匠がご自慢の秀衡椀と一緒の写真が目に留まりました。久しぶりに師匠のお元気そうな写真を見てお会いしたくなり盆前にお墓参りをさせて頂き「師匠私も秀衡椀手に入れました」という報告をしました。

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